伊吹山から北に伸びる、岐阜・滋賀の県境は北尾根と呼ばれ、国見岳(くにみだけ)、大禿山(おおはげやま)、御座峰(ござみね)の3つのピークが連なります。
1000mそこそこのお山なので、猛暑の涼をとることはできません。
激暑だったら撤退のつもりでゆるゆる出かけました。
ゆるゆるなので、スタートは標高840mの国見峠です。
国見峠(840m)⇄国見岳(1126m)⇄大禿山(1083m)⇄御座峰(1070m)
春に行ったときはお花がたくさん咲いていたので、伊吹山からの続きで夏のお花が見られたらいいなぁと少しだけ期待したのですが、、、。
国道417号から望む伊吹山と尾根方面2019年8月4日 日曜日
自宅出発5時20分。
名古屋ICから、名神高速道養老JCTを経て東海環状線大垣西ICから国道417号を北上し、県道32号で国見岳スキー場を目指します。県道32号は周りの風景に反しコンビニが多くて助かりました。コンビニがない環境で生まれ育ったのに、半世紀生きてもはやコンビニ人間です。
以前行ったときはスキー場に車を停めて林道を歩き登山口に取りつきましたが(当時は車両通行止めでした)、猛暑ゆるゆるハイキングはびゅんと国見峠まで上がりましょうぞ。国見峠まで上がる途中、シカが一頭道路の真ん中で通せんぼ。「手形はあるのか!」ってこちらを見て言っているみたいでしたが、やがてしずしずと去っていきました。
国見峠に到着7時40分。
県道32号をひたすら行きます。「あの辺だよねっ、、、」って眺めて見る。
国見峠の長寿大師
光明遍照十方世界
・・・この峠は不可思議の仏のまします峠との思いして弘法大師をお祀りする。
人生はこの林道のごとく険しく厳しく曲がりくねった坂道の様なれども峠に来たれば仏の世界なり。
今八十歳の人がここが峠と、後八十年の命を賜らん。・・・石碑に書いてありました。
祠には木彫りのお釈迦さまと大日如来が祀られていました。
国見峠
国見とは太古の謎を偲ばせる言葉である。この峠道は近江と美濃を結ぶ歴史の間道であり、塩と絹の道として往来する村人の暮らしの道であった。教如上人をかくまった蛇が岩は峠にも近く、落ちぶれた武将や子女の哀史は尽きない。
また明治、大正期には伊吹の野麦峠でもあったのである。宮本武蔵が駆け抜けた峠、伴団右ェ門の大滝、炭山村跡、さざれ石の伝説もある。峠を下れば寝仏、尻まくり地蔵が訪れる人たちに歴史の歳月を語りかける。
国見峠の駐車スペースは8台くらい。伊吹山が目の前です。
先客が1台停まっていましたが、登山道では誰にも出会いませんでした。
7時55分
ようやくスタート。長寿大師様、後ろを失礼いたします。
「わっ!!マムシ!!」
登山道に入るとすぐ、とぐろを巻いたマムシがいました。
マムシは私の声にびっくりして、しゅるしゅると逃げていきました。
マムシの領域に勝手に踏み込んだのは私達だけど、登山口にいきなり現れてテンションダウン。
隊長、お先にどうぞです。
登山道を15分くらい歩いたところで、「鉈ヶ岩屋(なたがいわや)」の看板があります。
安土桃山・江戸初期の浄土真宗の僧「教如上人(きょうにょしょうにん)」が、関ヶ原合戦直前、石田三成から逃れて匿われていたという岩屋です。
前回はそこを通って来たので今回はスルーします。
登山口から序盤はヒノキの植林帯で、お花はありませんでした。
でも下を向いて歩いていたら、野鳥の綺麗な羽根が落ちていました。
キジかなぁ。
少しぬかるんだ急登。
近くの池田山はヤマビルが多くいるので、実は北尾根も少し心配してジョニーをたくさん振りかけてきましたがここではヒルは見かけませんでした。
登山口から約1時間で、KDDI管理跡地に出ます。
9時。陽射しは注ぎますが、灼熱ではなく爽やかでした。
KDDI管理跡地の跡地というくらい荒れて草が茂っていましたが、眺めはいいです。
春日地区が見えました。
ヒメフウロ?
オドリコソウ
国見岳
登山口から約1時間。
苔むした花崗岩がごろごろしていますが、期待したようなお花はあまり咲いていませんでした。
国見岳から望む、縦走路は伊吹山にどんどん近づいて行きます。
次は禿山(はげやま)です。
勿忘草(ワスレナグサ)の仲間かと思いますが、名前はわかりません、、、><
他に目立ったお花がない中、青い花は存在感がありました。
禿山までの尾根道は、涼しい風が吹いてきて心地よかったです。
陽射しも弱くて暑くありませんでした。エアコンでは出せないま~るい冷気です。持って帰りたい!!
禿山到着
国見岳から約50分。
左に見えるのが国見岳です。
さ、次。
アワブキ?
御座峰(ござみね)に続く尾根にたくさん咲いていました。
イワオトギリ?
オドリコソウ
禿山から約30分の尾根歩きで、御座峰到着。
三角点と北尾根縦走路開拓の業績が書かれた案内板があります。
大垣山岳協会の延べ1000人程の会員により、1960年(昭和35年)から3年がかりで藪などが切り開いて伊吹山ドライブウェイの北尾根登山口から国見峠に至る、伊吹北尾根縦走路が開設されました。
その後、揖斐川町春日の人々により毎年手入れがされています。1999年(平成11年)10月 大垣山岳協会(案内板 抜粋)
本日の終点、御座峰は眺望がないので、もう少し先まで。
10時45分。登山口から2時間45分。
間もなく、景色が開けた場所があり、そこを終点としました。
薄曇りで風が心地よく、日陰じゃないのに暑くありません。
ツバメが2羽飛んでいました。民家に営巣するツバメはこんなところまで狩りに出るの?
そっか、渡り鳥だもんね、行動範囲も広いんだね。
ホオジロくんもさえずっています。
靴を脱いで、ヌードル食べて、気持ちよか~~
もっと暑くなると思っていたので得した気分でした。
も少し行くと琵琶湖も見えて、ゆるゆるハイキングは満足でした。
お花がもっと咲いていたらなーって見たら、足元に一輪だけ白いヤマホタルブクロが咲いていました。
他には、ハタザオの仲間、オオバコ、アキノキリンソウ、シモツケ少しだけ、ウツボグサが咲いていました。
約1時間まったり過ごして、下山。
往路は薄曇りで涼しかったけど、昼近くにはギンギラギンな真夏の日差しが戻ってきました。
国見峠に無事下山。
伊吹山の眺望はここが一番だったかも^^
活動時間 5時間41分
移動距離 6.8km
高低差 276m
朝は薄曇りで風爽やかな尾根歩きでしたが、帰りは途中から灼熱ののギンギラギンで汗ダム崩壊。
清流揖斐川に飛び込みたくなりましたが、春日のモリモリ村のお風呂にしました。
モリモリ村フレッシュ館。
右側の黄色い円柱部分が入浴施設です。
薬草湯に入れます。
薬草湯は茶色いお湯で、伊吹山麓の薬草が何種類もブレンドされています。
浴槽は岩風呂造りの薬草湯と、大き目のジャグジーとサウナ。
洗い場は10か所くらい。
入浴料は410円とお値打ちでした。
そして、売店で春日の野菜をたくさん買ってご機嫌でありました。
大盛り上がりで令和になって、あっという間に8月で。
あと4ヶ月で令和元年は令和2年になります。
お盆休みは台風が直撃かもとの予報です。
大きな災害にならないことを願います。
テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用